「急いで売りたい」
「買い手がなかなかつかない」
そんなとき、不動産会社から「うちが直接買い取りますよ」と提案されると、つい乗ってしまいそうになる方も多いはず。
しかし、ちょっと待ってください。
不動産の買取には“落とし穴”が潜んでいる場合があります。
近年、悪質な不動産会社による買取トラブルが全国で増加しています。
売主の無知に付け込み、不当に安く買い叩いたり、後から条件を変更するなどの手口が後を絶ちません。
この記事では、不動産買取とは何か、その仕組みとともに、悪質業者による典型的な手口やトラブル事例、そしてそれらを防ぐ方法を丁寧に解説します。
はじめに|「買取」と「仲介」の違いを理解しよう
まず、不動産売却の方法には大きく以下の2つがあります。
区分 | 仲介 | 買取 |
---|---|---|
売却先 | 一般の買主 | 不動産会社自身 |
価格 | 市場相場に近い価格 | 相場の7〜9割(またはそれ以下) |
時間 | 数ヶ月かかることもある | 最短数日で契約〜現金化可能 |
成約保証 | なし(買主が現れるか次第) | あり(不動産会社が必ず買う) |
手間 | 内覧・広告対応など必要 | 基本的に不要 |
仲介手数料 | 必要(最大3%+6万円) | 不要(直接売買のため) |
「すぐに現金化できる」というメリットがある一方で、「価格が安くなる」「買主が1社のみで交渉力が落ちる」などのデメリットがあるのが「買取」です。
買取の裏に潜む危険|悪質な手口に注意!
特に最近は、売却希望者がインターネット一括査定やSNS広告をきっかけに、知識が乏しいまま買取契約に進んでしまうケースが多く見られます。
以下は、実際に多く報告されている“悪質な買取手口”です。
① 高額査定で釣って、後から大幅減額
最初は相場よりも高額な「希望を持たせる査定額」を提示し、売主の心をつかみます。
しかし、契約の直前や直後に「瑕疵が見つかった」「雨漏りの可能性がある」「建物の劣化が想定より進んでいた」などの理由をつけて、一気に100万円〜300万円下げてくるのが定番の手口です。
➡ 売主は「ここまで話が進んでしまったし…」と泣き寝入りするしかなくなるケースも。
② 契約書に“解除できない条件”を入れ込む
中には「価格の変更や条件の追加があっても解除できない」といった売主に不利な条項をこっそり契約書に入れてくる業者もいます。
➡ 専門家が見なければ気付けないような文言で、法的に縛ってしまうのです。
③ 仲介手数料を“二重取り”する
本来、買取では仲介手数料は不要ですが、業者がわざと「仲介としても動いた」という名目で、買主・売主双方から手数料を取る二重請求をする例も。
➡ 明らかな違法行為ですが、気付かない売主が損をしています。
④ 「今だけ」と急かして契約を迫る
- 「他にも買い手がいるが、今ならあなた優先で対応できる」
- 「〇日までに契約すればこの金額でいけるが、それ以降は下がる」
というプレッシャーで、売主に考える時間を与えずにサインさせるのも、典型的な悪質営業です。
実際の被害事例
▶ 仙台市在住・60代女性の例
相続で得た一戸建てを売却しようと、買取査定サイトから連絡してきた業者と面談。
初回提示は2,500万円だったが、後日「近隣に再建築制限があることが判明」と言われ、最終的には1,700万円で契約を迫られる。
→ その後、別の不動産会社に相談したところ、実際には再建築可能エリアで、仲介なら2,400万円で売却できた可能性があった。
➡ 損失額:700万円+仲介手数料相当
悪質な買取被害を回避する2つの方法
✅ 1. 査定は必ず「複数社」で比較すること
1社だけに相談するのは最も危険です。
無料一括査定サイトや地元の不動産会社を活用して、少なくとも3社以上の査定額を比較しましょう。
そして、単に価格だけでなく、
- なぜこの金額になるのか?
- 根拠となる事例は?
- 売却後のトラブルはどう対応してくれるのか?
など、説明の中身が誠実かどうかを見ることが重要です。
✅ 2. 契約書を細部まで確認し、不明点は専門家へ
契約前には、以下のチェックポイントを確認しましょう。
- □ 減額要件が曖昧に書かれていないか?
- □ 解約・キャンセルの条件は明記されているか?
- □ 仲介手数料の記載がないか?(買取は不要)
- □ 瑕疵担保責任(契約不適合責任)の記載範囲は?
必要に応じて、司法書士や宅建士、または不動産売却に強い弁護士にチェックしてもらうのがベストです。
健全な業者を見分けるポイント
- 宅地建物取引業の免許番号が最新か?
- 査定額の根拠を具体的に説明してくれるか?
- 売却の選択肢(仲介・買取)を公平に案内してくれるか?
- 「今すぐ契約を」と急かしてこないか?
- ネット上の口コミや評判はどうか?
信頼できる業者は、売主にとってのベストを考えてくれます。
まとめ|買取は便利だが、“知識と判断力”が必要不可欠
不動産買取は確かに、
- 短期間で現金化したい
- 古家で仲介が難しい
- トラブルを避けたい
というニーズには有効です。
ですが、その仕組みや相場を知らないまま契約すると、不当に安く買い叩かれたり、法的なトラブルに巻き込まれる可能性があります。
「早く売れる=安心」ではないことを覚えておきましょう。
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買取と仲介、どちらが向いているか?
相場価格の正しい見極め方
契約前にチェックすべき注意点
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