今回は、不動産売却をお考えの際に、不動産会社から提案されることが多い「リフォームをしてから売却しましょう」「解体して更地にしてから売却しましょう」という内容について、私ども株式会社ホワイトハウスの見解を踏まえたうえで、具体的にご説明させていただきます。
1. よくある提案「リフォーム・解体後に売却」とは?
売主様からよくご相談いただくのが、次のようなケースです。
- 中古物件の場合:「リフォームをして、物件の価値を上げてから売り出しましょう!」
- 土地の場合:「古家を解体し、更地にしてから売りに出しましょう!」
その際に、不動産会社は「リフォーム費用や解体費用を売却価格に上乗せし、最終的に高値で売れる可能性がある」と説明する場合が多いようです。
しかし、この提案は一見魅力的に思える一方で、しっかりとメリット・デメリットを理解したうえで慎重に判断する必要があります。
2. 中古住宅・中古マンションの「先行リフォーム」のメリット・デメリット
メリット
- 仲介業者が売りやすくなる
- 見た目が良くなることで、購入希望者に好印象を与えやすくなります。
- 引渡し後のトラブルリスクが減る
- 事前にリフォームを済ませておくことで、後々「ここが壊れていた」「汚れが気になる」といったクレームやトラブルを防げる場合があります。
デメリット
- 部分的なリフォームは逆効果に
- 一部だけリフォームすると、手を加えていない部分との違いが目立ち、かえって印象が悪くなるケースも。
- 先行費用の負担が大きい
- 売却が決まる前にリフォーム代を自己負担する必要があります。数百万円規模になることもあり、売主の資金負担が重くなります。
- リフォームしたからと言って希望価格で売れる保証はない
- 仲介業者が提示する高値で必ず売れるとは限らず、売れ残るリスクも。
- 売れ残れば費用が無駄になる可能性
- 最悪の場合、希望価格で売れずにリフォーム費用が回収できなくなることも。
- 価格交渉の余地がなくなる
- 高く売りたい気持ちから価格を上げすぎると、買主からの価格交渉に応じづらくなります。
- 買主が自分でリフォームしたい場合は逆効果
- 最近はリノベーション前提で購入される方も多いため、先行リフォームがかえって買主の選択肢を狭めてしまうことも。
- 流行やデザインのズレが起こる可能性
- 売主が考えるリフォームの内容と、買主の好みが合わない場合、結局買主が再リフォームすることになり無駄になる場合があります。
3. 土地の「先行解体更地」のメリット・デメリット
メリット
- 土地全体が確認しやすくなる
- 更地にしておくことで、地形や境界線などを買主が確認しやすくなり、売却後のトラブルが減ります。
- 建物の管理が不要になる
- 空き家の管理義務や防犯対策の負担がなくなります。
デメリット
- 解体費用を先に用意する必要がある
- 解体工事代、建物滅失登記費用などを自己負担しなければなりません。
費用負担は数十万円〜数百万円規模になります。
- 解体工事代、建物滅失登記費用などを自己負担しなければなりません。
- 希望価格で売れる保証がない
- 解体したからと言って必ずしも高く売れるわけではありません。
- 費用を回収できないリスク
- 売却が長引けば、先にかかった解体費用が無駄になる可能性。
- 価格交渉の余地がなくなる
- 最初に高値を設定すると、買主が価格交渉しにくくなります。
- 固定資産税が上がる
- 建物があると住宅用地特例が適用されますが、解体すると固定資産税が大幅に増額されるケースがあります。
- 買主が自分で解体したい場合も
- 買主が自分の希望するハウスメーカーで建てるために、自ら解体を行う予定の場合、先行解体は余計な費用になります。
- 売却までに時間がかかると余計な出費がかさむ
- 解体後、売却までに時間がかかると、維持管理費や雑草対策など余計な費用と手間が発生します。
4. 当社の見解と結論
私たち株式会社ホワイトハウスでは、原則「先行リフォーム」「先行解体」はおすすめしません。
なぜなら、売主様にとってのリスクと負担が大きい一方で、その費用分を確実に回収できる保証がないからです。高額なリフォームや解体費用を先に支払い、それが売却価格に反映されずに売れ残るリスクを背負うのは、売主様ご自身なのです。
また、不動産会社や担当営業マンが「リフォーム・解体しましょう」と提案してくる背景には、単に売却しやすくしたい、自社の成約件数を増やしたいという都合が含まれている場合もあります。必ずしも売主様の利益を第一に考えているとは限りません。
不動産売却は大きな資産を扱う重要な取引です。提案された内容をそのまま受け入れるのではなく、必ずご自身で複数の意見を聞き、慎重に判断してください。
もし迷った場合は、私ども株式会社ホワイトハウスにご相談いただければ、売主様にとって最善の方法をご提案させていただきます。
5. まとめ
✅ リフォーム・解体費用を先に負担しても、確実に高く売れる保証はない
✅ 売れ残った場合、費用が回収できず負担が重くなる可能性がある
✅ 最終的に損をするのは売主様ご自身であり、不動産会社は責任を取ってくれない
✅ 不動産会社によってではなく、「担当営業マン」によって提案内容は大きく異なる
✅ 売却を成功させるには、慎重に比較・検討し、信頼できる不動産会社とよく相談することが大切
リフォームや解体を行う前に、必ず信頼できる不動産会社と相談し、納得した上で進めることを強くおすすめします。
弊社も不動産売却のご相談を受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。
売却に関する疑問や不安を解消し、安全な取引を実現するために、ぜひご相談ください。
不動産売却は人生の大きな決断です。
安心して取引を進めるために、慎重に情報を収集し、正しい知識を持って対応しましょう。