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不動産を売却に出しているのに、「なかなか問い合わせが来ない」「いつまで経っても売れない」とお悩みの売主様は意外と多いものです。
しかし、その原因は意外とシンプルな場合が多いです。
今回は、現在売却中の方・これから売却を検討している方へ向けて、”なぜ売れないのか？”を整理し、売主様に必要な思考と行動をお伝えします。
1. 売れない理由の多くは「価格設定」
売主様のお気持ちとして「できるだけ高く売りたい」と思われるのは当然です。
我々不動産会社側としても、できるだけ高値で売却成功したいという気持ちは同じです。
しかし、近年ではインターネットが普及し、買主様側も簡単に相場情報を調べられる時代です。
他の物件と比較し、割高に感じれば当然、問い合わせは少なくなります。
特に、価格交渉や相談が全く入らず、そもそも問い合わせすら少ない場合は、「買主側から見た相場よりも大幅に高い価格設定」になっている可能性が高いです。
＜対策＞
一番の対策は 価格の見直し です。
具体的な方法
- 不動産会社から「成約データ」を取り寄せる
- 不動産流通機構（レインズなど）から、実際に売れている近隣エリア・類似物件のデータを見せてもらいましょう。
- 成約事例は、過去に「売れた」価格です。現在の売り出し価格（あくまで希望価格）と違い、リアルな市場の相場を反映しています。
- 成約データを鵜呑みにせず、坪数・立地条件を考慮する
- 例えば、50坪の土地が2,000万円（坪単価40万円）で売れたからといって、100坪の土地が単純に倍の4,000万円で売れるとは限りません。
- 高額物件になるほど、購入できる層は限られ選択肢が広がります。土地が広い・価格が高いほど、坪単価は下がりやすい傾向にあります。
- データの信頼性を確認する
- 残念ながら、悪質な不動産会社は都合の良いデータだけを提示することも。
- 成約日・土地の広さ・条件をしっかり確認し、冷静に判断してください。
2. 売却物件自体に「構造的な問題」がある場合
いくら人気エリアでも、以下のような物件は売れ残りやすくなります。
- 建築や再建築ができない
- 土地の一部に法面（斜面）が含まれている
- 接道が狭い・公道ではなく私道で通行権に問題がある
- 土地の形がいびつ（変形地）
- 隣接地との高低差が大きい
- 近隣にトラブル（騒音問題・越境など）がある
＜対策＞
こういったケースでは「価格に問題分を反映させる」しかありません。
正直、問題を完全に解決するのは難しいケースが多いですが、その分 相場より安く提示する ことで、買主側もリスク込みで検討してくれます。
重要なのは、不動産会社と相談し、問題の大きさに応じて適正価格を再設定すること。
そして、「無理に問題を隠さず、正直に伝える」ことです。
3. 不動産そのものに問題がなくても「周辺要件」で売れにくい場合
例えば…
- 接道が私道で、私道所有者の承諾が得られない
- 隣地と境界杭が未確定で、測量が必要
- 上水道の本管が私設管で、所有者不明
- 水圧が弱く、設備の引き込み工事に制約がある
これらも、買主から敬遠される要因になります。
＜対策＞
- 法務局で筆界特定制度を活用する
- 弁護士や測量士に相談し、必要に応じて解決策を探る
- 場合によっては売却価格に問題解決費用分を反映
売主様のご負担も大きくなりますが、「そのまま放置するより、売却額を見直す」ことが現実的な対策です。
4. セカンドオピニオンを活用する
「担当している不動産会社、本当にちゃんと動いてくれてるのかな？」と不安になる場合は、別の不動産会社に相談してみるのも有効です。
特に注意すべきなのは、「囲い込み」の存在。
大手や中堅の不動産会社ほど、自社で買主を抱えて手数料を両手取りしようとする「囲い込み」が発生しがちです。
他社からの問い合わせをわざと断ってしまい、売却機会が減ってしまう可能性もあります。
＜対策＞
複数社に相談し、現状の販売状況や戦略を聞いてみましょう。
ただし、リップサービスには注意が必要です。
本当に厳しいことを正直に話してくれる会社こそ、信頼できると言えます。
まとめ
「売れない理由」には必ず原因があります。
- 価格が相場より高すぎる
- 物件に法的・物理的な問題がある
- 周辺要件にリスクがある
- 不動産会社の対応に問題がある
原因を見極め、現実としっかり向き合い、柔軟に対応することが売却成功への近道です。
また、ご家族や相続人の方々とも、「この不動産をどうしたいのか？」しっかり話し合うことをおすすめします。
不動産売却は、不動産会社だけで完結するものではありません。
売主様の積極的な行動と協力が、成功への大きなカギとなります。
弊社も不動産売却のご相談を受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。
売却に関する疑問や不安を解消し、安全な取引を実現するために、ぜひご相談ください。
不動産売却は人生の大きな決断です。
安心して取引を進めるために、慎重に情報を収集し、正しい知識を持って対応しましょう。
