「この物件、プロパンガスだから売れにくいかも…」
「プロパンガスの契約ってそのまま買主に引き継げるの?」
不動産の売却において、プロパンガス(LPガス)を使用していることがネックになるケースは少なくありません。
都市ガスと違い、個別契約・機器の無償貸与・自由料金制という特性から、売却の際にトラブルや価格交渉の要因になることがあるのです。
今回は、不動産売却時におけるプロパンガスの注意点を、現場での経験と法的ポイントも交えて詳しく解説します。
✅ そもそもプロパンガスとは?都市ガスとの違い
項目 | プロパンガス(LPガス) | 都市ガス |
---|---|---|
供給方法 | ガスボンベ・タンク | 地中のガス管で供給 |
料金制度 | 完全自由料金制(会社ごと異なる) | 地方公共団体orガス会社の一律制 |
初期設備 | 各家庭に設置(ガス会社が提供) | 地中配管で接続済みが多い |
ガスの種類 | プロパン(C3H8) | メタン(CH4) |
使用エリア | 郊外・山間部・都市未整備地 | 都市部・新興住宅地など |
➡ プロパンガスは、ガス会社が自由に価格を設定しているため、料金の差が大きく・契約トラブルが多い分野でもあります。
🔎 不動産売却時に注意すべき7つのポイント
① 設備の所有者は誰?「無償貸与契約」に要注意
プロパンガスでは、給湯器やボンベ、配管などの設備を「無料で貸してもらっている」ケースがよくあります。
この「無償貸与契約」があると…
- 契約期間内の解約で違約金(数万円〜数十万円)が発生
- 売却しても設備を残すことができず、ガス会社が撤去を求めてくる
- 買主が「別の会社にしたい」と言っても、譲渡条件で揉める
💡 事前に、ガス会社から「設備明細と契約書(14条書面)」を取り寄せましょう。
② 違約金の有無と金額を事前に確認する
「契約してから10年以内は解約できない」などの縛りがある契約は意外と多く、
売却時に「契約解除料として10万円支払ってください」と請求されることも。
対策としては:
- 契約書の「違約金条項」を確認
- ガス会社に直接問い合わせて「中途解約費用の試算」を依頼
- 条件が悪い場合は「契約解除交渉」や「買主への引継ぎ交渉」も視野に
➡ 売却前に手を打たないと、売却益から思わぬ出費が発生します。
③ 買主への情報開示は必須(トラブル回避)
プロパンガス物件を購入する人にとって、以下の情報は購入判断に大きく関わります。
- ガス会社名と連絡先
- ガス料金(月額の目安)
- 設備の所有者と設置年数
- 契約の継続条件と変更可否
- 設備撤去費用の有無
👉 買主に開示せず売却すると、後で「聞いてない」「話が違う」と揉める原因に。
④ プロパンガスであることが売却価格に影響することも
買主からよくある質問:
「都市ガスとどっちが安いんですか?」
「ガス料金が高いと住むのに不利ですよね…?」
「自分でガス会社を選べますか?」
➡ 実際、月額料金が都市ガスの1.5〜2倍以上になることもあるため、「ガスが高い=物件の魅力が下がる」と考えられます。
特に新築物件との比較で不利になるため、価格交渉時のマイナスポイントとなりやすいです。
⑤ ガス設備の状態確認と修繕
- 給湯器が10年以上経過している
- 配管にサビや劣化がある
- ボンベ設置場所が基準を満たしていない
このような状態で売却すると、「買主から修理を要求される」「引渡し後にトラブル」というパターンも。
➡ 売却前にガス会社へ「無料点検」を依頼し、改善が必要であれば売却価格や引渡し条件に反映させておくのが得策です。
⑥ ガス会社との引継ぎ交渉の進め方
買主がガス契約を引き継ぐ場合:
- 契約者変更届が必要
- ガス会社の了承が必要
- 条件の変更(料金、設備の有償化)を求められるケースもある
➡ 売主とガス会社・買主の三者間での協議が発生する場合があるため、
不動産仲介業者と連携してスムーズに進めることが大切です。
⑦ 2024年法改正の影響|今後の流れにも注目
2024年の液化石油ガス法改正により、以下の点が強化されました:
- ガス料金の透明化義務
- 独占契約・囲い込み契約の制限
- 無償貸与契約の適正化(設備提供と料金の関係明示)
今後、「買主が自由にガス会社を選べる」流れが加速する可能性があります。
➡ 売却時点の契約が旧制度である場合は、見直し・交渉の余地があるかもしれません。
⚠ よくあるトラブル事例
トラブル内容 | 原因 |
---|---|
ガス会社が設備を突然撤去してしまった | 契約継続条件が不明確だった |
引渡し後に買主から料金の高さを指摘された | ガス料金の事前説明がなかった |
契約解除時に思わぬ違約金を請求された | 無償貸与契約の条項を見落とした |
ガス設備の老朽化で引渡し直前に修理が発生 | 事前点検を行っていなかった |
➡ 「プロパンガスだから大丈夫だろう」は大間違い。売却成功のためには情報開示と契約整理が不可欠です。
✅ まとめ|プロパンガス物件の売却は“事前準備”がすべて
- 設備の所有権・契約内容を確認する
- ガス会社との交渉を早めに始める
- 買主に対して情報を正確に開示する
- 設備点検・改善も視野に入れておく
- トラブルを防ぐには「見える化」と「専門家連携」がカギ
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