不動産売却活動が長引くときに見直すべきポイント(自宅売却編)

家の不動産売却を始めたものの、なかなか買主が見つからず、半年以上も売れない場合、「なぜ売れないのか?」を冷静に見直すことが重要です。
ただ漠然と待っていても状況は改善しないため、販売戦略の立て直しを検討しましょう。


半年以上家が売れない主な理由

1. 売り出し価格が市場相場より高い

一番多い理由は、売り出し価格が適正ではないことです。
売主としては少しでも高く売りたいという気持ちは当然ですが、近年はインターネットで相場を簡単に調べられる時代。
買主は近隣の類似物件と比較し、割高と判断すると最初から検討すらしないケースが増えています。

対策

  • 不動産会社に最新の「成約事例データ」を提示してもらい、自分の物件と条件を比較する。
  • 近隣エリアの売出し価格と成約価格の平均を把握し、自分の価格がズレていないか見直す。

2. 物件の立地や条件に難がある

例えば以下のような物件は敬遠されやすいです。

  • 最寄駅から徒歩20分以上、交通アクセスが悪い
  • 再建築不可や私道にしか接道していない
  • 境界トラブル、接道権・通行権の問題
  • 建物の老朽化が進んでいる、シロアリ被害や雨漏り

対策

  • 現地案内前に、問題点があれば事前に説明し誠実さを見せる。
  • 建物の手入れ(最低限の清掃・草刈り・修繕)をして印象を改善する。
  • 難点は価格に反映させ、買主が納得しやすい条件を提示する。

3. 売却活動に積極性がない

悪質な不動産会社や営業担当者によっては、囲い込み(他社からの買主を排除する行為)などで販売チャンスを逃していることも。
また、売主自身が「売れないだろう」と諦めムードになると、現地内覧の対応や物件の印象にその気持ちが表れてしまいます。

対策

  • 他社の意見を聞く「セカンドオピニオン」も有効。
  • 不動産会社に販売活動の進捗報告をこまめに依頼し、戦略を確認する。
  • 内覧前には部屋を清潔に保ち、明るく前向きな姿勢で対応する。

売れる家と売れない家の違い

売れる家の特徴売れない家の特徴
立地が良い駅や商業施設から遠い
築年数が浅い築年数が古く、修繕が必要
適正価格割高設定
再建築可能接道条件が悪い、再建築不可
内外装が手入れされている空き家放置で荒れている
ホームインスペクション済み建物の状態が不明確

やってはいけない3つのNG行動

1. 空き家のまま放置

空き家をそのまま放置するのは、最も避けたい行動の一つです。
人が住まなくなった家は、通気や掃除が行き届かなくなり、湿気がこもってカビが発生したり、配管の錆びや劣化が進行したりと、建物自体の劣化が驚くほど早まります。

さらに、庭の雑草が伸び放題になったり、不法投棄のゴミが放置されたりと、見た目の印象も悪くなり、ご近所トラブルの原因になることも…。
近隣住民からクレームが入るケースも少なくありません。

また、建物が古くなってしまえば、解体が必要となる場合もあり、解体費用や処分費用は売主の大きな負担に。
さらには、空き家でも毎年の固定資産税は発生し続けるため、持ち続けることで費用負担が増えていくだけになってしまいます。

対策
売却活動中であっても、定期的な通風や掃除、庭の手入れを行いましょう。近隣への配慮としても効果的です。
不動産会社に管理の相談をしたり、ハウスクリーニングの業者を活用するのもおすすめです。


2. 自己判断で高額リフォーム

「家が売れないのは見た目が悪いせいかも」と自己判断で高額なリフォームをしてしまう方もいらっしゃいますが、これも注意が必要です。
確かにリフォームで室内がきれいになると印象は良くなりますが、リフォーム費用をそのまま売却価格に上乗せできるとは限りません。

むしろ、最近の買主は「自分好みにリノベーションしたい」「新築同様にしたい」と考える方も多く、既存のリフォームが逆に購入の決め手を失わせてしまう場合もあります。

また、費用をかけた割に買主から価格交渉が入り、結果的にリフォーム費用分が回収できず赤字になってしまうケースも少なくありません。

対策
リフォームを検討する際は、必ず不動産会社に相談し「最低限の修繕で良いか?」「現状のままでも売却可能か?」という点をしっかり確認しましょう。
必要なのは大規模リフォームではなく、水回りの簡単な修繕やクロス張り替え、クリーニング程度で十分な場合が多いです。


3. 売主自身が諦めムードになる

「こんなに売れないなら、もう無理かもしれない…」と売主自身が諦めモードになってしまうと、売却活動において悪影響が出やすくなります。

特に、居住中の物件の場合は売主の態度や表情は内覧時に買主へ強く伝わります。
掃除が行き届いていなかったり、部屋が散らかっていたり、質問に対して消極的だったりすると、買主は「大事にされていない家かも…」と感じてしまい、購買意欲を失ってしまうことも。

また、販売活動そのものをストップしてしまったり、不動産会社に細かな改善を依頼しなくなることもリスクです。

対策
「必ず売れる家にする!」という前向きな姿勢が大切です。
定期的に不動産会社と販売戦略を見直したり、ホームステージング(家具配置やインテリアの工夫)などで物件の魅力をアップさせる工夫をするのも効果的。
内覧時は買主に「この家を大切にしていた」と伝わるよう、明るい対応と整理整頓を心がけましょう。


まとめ

家が半年以上売れない場合は、「価格設定が市場とかけ離れている」「物件に改善点が多い」など、原因があるケースがほとんどです。
一度不動産会社と一緒に、売出価格・物件の魅せ方・販売戦略を見直しましょう。

また、複数の不動産会社の意見を聞くことも有効です。

「売れない原因」を明確にし、感情に流されず、冷静に対策を講じれば必ず活路は見えてきます!必要に応じて私たちプロにもぜひご相談ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次