仙台市の不動産売却｜再構築が必要とされる擁壁の種類とは？

2025年5月9日

仙台市で不動産売却を検討する際、見落としがちなのが「擁壁（ようへき）」の存在です。擁壁とは、傾斜地や高低差のある土地で土砂の崩壊を防ぐために設けられる構造物で、土地の安全性や建築の可否に大きく関わります。特に、古い擁壁や構造に問題がある場合、売却時に再構築や補強が必要となるケースがあります。

本記事では、仙台市内で見られる擁壁の種類と、それぞれの再構築の必要性について詳しく解説します。

擁壁の種類と再構築の必要性

1. RC造擁壁（鉄筋コンクリート造）

RC造擁壁は、鉄筋とコンクリートで構成される擁壁で、現行の建築基準法に適合しており、強度や耐久性に優れています。高さ2m以上のものは構造計算が必要とされ、適切に設計・施工されていれば再構築の必要はありません。

2. 間知ブロック擁壁

間知ブロック擁壁は、斜めに積み上げられたブロックで構成される擁壁で、施工が容易で費用も比較的安価です。ただし、敷地の有効面積が減少するというデメリットがあります。現行の基準に適合していれば再構築の必要はありませんが、老朽化や構造的な問題がある場合は補強や再構築が求められることがあります。

3. 玉石擁壁

玉石擁壁は、自然石を積み上げた擁壁で、古くから使用されていますが、現行の建築基準法には適合していません。そのため、新たに建物を建築する際には、RC造擁壁や間知ブロック擁壁への再構築が必要となります。

4. 石積擁壁

石積擁壁も、玉石擁壁と同様に自然石を使用した擁壁で、現行の基準には適合していません。建物の建築時には、再構築が求められるケースが多いです。

5. 二段擁壁

二段擁壁は、異なる構造の擁壁を上下に組み合わせたもので、例えば下部が玉石擁壁、上部がRC造擁壁といった構造です。このような擁壁は、構造的な一体性がないため、現行の建築基準法には適合しておらず、再構築が必要となる場合があります。

擁壁の再構築が必要な理由

擁壁の再構築が求められる主な理由は以下の通りです。

安全性の確保：老朽化や構造的な問題がある擁壁は、地震や豪雨などの自然災害時に崩壊するリスクが高まります。
建築基準法への適合：現行の建築基準法に適合していない擁壁は、新たに建物を建築する際に再構築が求められます。
売却時の評価：擁壁に問題があると、買主からの評価が下がり、売却価格の低下や売却の難航につながる可能性があります。

擁壁の状態を確認する方法

不動産売却を検討する際には、擁壁の状態を事前に確認しておくことが重要です。以下の方法で確認が可能です。

建築士や専門業者による調査：擁壁の構造や状態を専門家に調査してもらい、再構築の必要性を判断します。
自治体への相談：仙台市の建築指導課などに相談し、擁壁の適合状況や再構築の必要性について情報を得ることができます。

まとめ

仙台市で不動産を売却する際、擁壁の種類や状態は、売却価格や売却の可否に大きく影響します。特に、玉石擁壁や石積擁壁、二段擁壁など、現行の建築基準法に適合していない擁壁がある場合、再構築が必要となるケースが多くあります。売却をスムーズに進めるためには、事前に擁壁の状態を確認し、必要な対策を講じることが重要です。

不動産売却に関するご相談や、擁壁の調査・再構築についてのご質問がございましたら、専門の不動産会社や建築士にお気軽にお問い合わせください。